からだと自然
殺人アリは騒ぎすぎ? ヒアリは安全? 「海外で死亡例はない」という報道

Glass Story
死亡例はない?
マスメディアを中心に「殺人アリ」と名指され、連日報道、この「殺人アリ」を殺すために殺虫剤のメーカーの株価が高騰するほど騒ぎになっている「ヒアリ」。
しかし、これは「騒ぎすぎ」ではないか、本当にヒアリはそれほど恐ろしいのか、と疑問に思った僕は、先日、ヒアリの死亡率について、アメリカの「年間100人死亡」という数字をもとに計算して記事にしました。
そこで出たヒアリによる死亡率は、約0.000007%でした(参照 : ヒアリの死亡率 デング熱やマムシとの比較から、ヒアリの危険性を考える)。
確かに、激しい痛みなどもあって危険な側面もあるかもしれませんが、生命ということを軸に考えれば、ほぼ安全と言ってもいい数字ではないでしょうか。
──── という指摘を根底から覆す、とんでもないニュース記事が先ほど掲載されました。
世界中でヒアリの死亡例は確認できず。
国内で相次いで発見されているヒアリについて、海外での死亡例は確認できなかったとして、環境省はホームページから表現を削除した。
ヒアリの毒性について環境省は、アメリカ農務省の報告などに基づいて「アメリカで年間100人程度の死亡例もある」などとしてきたが、専門家からの指摘で死亡例が確認されていないことが分かったという。死亡例は台湾や中国でも確認されておらず、環境省は該当する表現をホームページなどから削除した。
出典 : ヒアリ死亡例確認できず 環境省HP削除
よく確認してみたら、海外でヒアリによる死亡例がないことが分かったそうです。
このニュース、ヒアリが入ってきたことより重大なニュースのような気がします。
そもそも決して危険性の過度に高くはなかったヒアリが、これでいよいよ「死亡例のない、ただ毒を持っている小さな外来生物」になった。
もちろん、もっと探せば死亡例が他にデータとしてあるかもしれませんし、全く安全というわけでもないでしょうが、いくらなんでも「騒ぎすぎ」というのは、この報道ではっきりしたのではないでしょうか。
ヒアリのもっとも醜い、嫌悪感を抱かせる映像(どんな虫も大抵ピックアップすれば気持ち悪いです)を連日流し、「毎年100人死んでいる」「殺人アリ」とレッテルを貼り、騒ぎ、見つけ次第殺虫剤で根絶やしにする。
正義感ゆえなのかもしれませんが、正直、どこか恐ろしい騒動のように感じました。
もちろん、報道の自由もあるし、津波など一時的に「騒ぎすぎ」ることに越したことはない自然災害もあるので一概には言えません。
しかし、過剰な殺虫剤によってむしろ在来種が死んで余計に生態系が壊れることにも繋がるので、せめてマスメディアや官僚には落ち着いた対応をしてほしいものです。
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